このリトリートにはサブタイトルというか、今回ならではのテーマを掲げていました。
『吾唯足知』
(われただ、たるをしる)
この言葉は、京都・龍安寺にあるつくばいに書かれている言葉としてとても有名です。
ヨガの八支則の中に、「サントーシャ(知足)」という教えがあります。
足るを知ること。
自分の身の丈を知ること。
贅沢を慎む、とか、必要以上に持たない。と言った意味もそうなのですが。
実はもう、今の自分は全てを持っていて、満たされた存在である、ということを身をもって知る、ということが本質です。
そう、既に私たちはそれぞれが完全な完璧な存在。
既に悟っている身なのですが、今はそれに気付いていないだけなのです。
そこに気付くために、毎日鍛錬する必要があるのです。
その日々の鍛錬というのは、人によって方法は違います。
それがヨガの練習である人もいれば、山に登る人もあれば、絵を描くという人もいれば、家庭を居心地よく保つことという人もあり、目の前の仕事に打ち込むことである人もいます。
そんなテーマ、知足のお話をし、皆さん自身に自分を振り返ってもらい、二人一組になってシェアタイムも設けました。
そして最後のアサナ練習も。
この日は、早朝、約2時間の奥之院へのウォーキングメディテーションの後でしたから、ちょっとお疲れの方もみえましたが、その後の朝ごはんも本当に美味しく感じられ、こんなに食べることのありがたさを感じたことは久しぶりだったかもしれません。
そして、最後の最後は、全員で輪になって、「OM Shanti OM」のマントラを108回唱えました。
ここにいるみんなが一体となった、素晴らしい瞬間でした。
解散後の午後は、関西各方面に大雨洪水警報が発令されるほどの悪天候。
私たちのリトリートの最中には、信じられないほどお天気に恵まれていました。
皆さんがこのリトリートで沢山の小さな気付きを携えて、明るい顔で帰途に就かれたのが、とても印象的でした。
ただ楽しいだけのヨガリトリートではない、それぞれの深いところに自分自身が気付くきっかけになっていれば、スタッフ一同、この上ない幸いです。