先日、初めてレッスンを受けて下さった50代の女性。
身体を動かすことが好きで、ダンスやエクササイズはかれこれ7年以上は続けている方。
ですが、呼吸が苦しいとのことで、病院で処方された吸引薬を1日に2回は吸引しているという。
そこで、試しにヨガレッスンを受けてみようと思って下さったので、その日のレッスンは、横隔膜を柔らかくするような動きをたくさん入れ、呼吸を深めるための身体を整えることだけにフォーカスする内容にさせて頂きました。
ヨガレッスンといえば、テレビや雑誌で、美しいモデルさんがしなやかなポーズをとっているのをイメージする方が多く、同じような動きを練習してみたい、と思うかもしれません。ですが、この日の内容は、めちゃくちゃ地味で、ただ横になって、自分の呼吸とひたすら向き合うだけの60分。身体を動かすのが好きな方には、がっかりされるのではないか、という不安もありながら。
ですが、しっかりと胸を開き、横隔膜の柔軟性が高まってくると、自然と肩の位置が変わって肺のスペースが広くなってきました。たった数十分の練習だけで、すごく呼吸が楽になった!と仰って、その日の60分のレッスンは終了。
その4日後のレッスンにもお越しになり、前回のレッスン中にやったことを家でもやってみたら、ビックリするほど呼吸が楽になり、待ち遠しかった1日2回の吸引が、したかどうか忘れてしまうくらいに、自分の力で呼吸ができるような実感がある!と仰っていました。
呼吸がしっかりできるようになると、それだけ体内に酸素を取り込める量が増えます。
現代人は総じて浅い呼吸になっているので、慢性的な酸素不足に陥っていると言えます。
深いしっかりした呼吸で、身体に本来必要な量の酸素を取り込むことで、内臓は正しく機能し、脳にも十分な酸素が送られ、本来の力を発揮します。
だから、頭がスッキリとして心地よい。
たった1回のレッスンだけで、十分な手応えと心地よさを受け取って、生活が楽になる。
ヨガって、なんてパワフルで素晴らしいんだろう!と、改めて感じた日でした。