先日のレッスンでの一コマ。
May Yoga Studioではなく、私が外部講師で担当しているスタジオでのお話です。
ヴィンヤサというスタイルのヨガのレッスンの最後の方に、「シルシャーサナ」というポーズを入れました。
「シルシャーサナ」とは、頭立ちのポーズ。
上下が逆転し、頭を床に着けて立つので、見える世界が変わります。
King of Asana(アサナの王様)と呼ばれるくらい効能も素晴らしいのです。
ですが、普段地についている足が天を向き、上にある頭が下に来る、という日常ではない状態になるポーズです。
これは自分の価値観がひっくり返るような感覚を持つ人もいて、物理的に通常の身体が経験していることではないので、だからこそ未知の状態への恐怖心が起こるポーズでもあります。
こんなポーズ。(yoga journalサイトよりお借りしました)
そこが乗り越えられると、とても心地よく、体調も調うポーズです。
ですが、この「恐怖心を乗り越える」ということが、このポーズのテーマでもあります。
実践できると、恐怖だと思っていたことが、案外なんてことなかったりして。
「案ずるより産むが易し」を体感できたりもします。
でも、この恐怖心を乗り越えられない方もいる。
肉体的にはこのポーズができるに足りる筋力や体幹が備わっているのに、できない場合。
それは往々にして、自分の心が勝手に作り出した、得体の無い「恐怖心」。
英語では、「self monster」と言います。
でも、実は、真っ直ぐに立つことができる人には、必ずできるポーズなんです!
さて。
レッスンでこのポーズを練習してみたい!と手を挙げた彼女に、ポーズの入り方、使うべき箇所などを一通り説明し、トライしてみました。実際すぐに一人でできたわけではなかったのですが、最初は、私が横に立ち、手助けをする形で。サポートがありながら、何とか形になりました。
そして、その翌週も同じクラスに来て、また同じようにレッスンの最後で行った時!
彼女は、私のサポートは全く必要なく、ポーズに入る際も、ポーズを解く際も、実にスムーズにきちんとできていました。
聞けば、この一週間、毎日自宅で自主練習をして、自分で体感し、6日目に「ココだ!」というポイントをつかむことができて、サポートもなく、できるようになったと。
とても嬉しそうに報告してくれました。
一つ、できることが増えると、1UPするような自信に繋がります。
一見難しそうに見えるポーズでも、自分はできるんだ!と思い、自分自身を信頼して、練習という努力を重ねること。
とても大事なことです。
言葉で言うのは簡単ですが、それを実際にやるのには、勇気がいります。
彼女の場合は、1週間でできましたが、もっと時間がかかる人もいるでしょう。
でも、必ず練習をすればできる。
一方で、練習をし始めてから2年以上経つのに、できない人もいます。
「私、今は太ってるから、もう少し痩せてから」「そんなポーズできなくても別に困らないし」
「今日は生理中だって言って練習をさぼろう」「昨日忙しくて疲れているのに、今日はヨガの練習に来ただけでもえらいじゃない」「なんでMay先生こんなことさせるの」「どうせ私はメンタル弱いからこのポーズはできない」
心の中での言い訳がエンドレス。
このポーズを実践するんだ!と、心に決め、自分への言い訳をやめて。
できない理由は、外側ではなく、自分の内側にあるということに気付けば、絶対にできます。
そこに気付いた時、私は何時間でもサポートしますよ!