無意識の領域を、意識的に見てみる。
それこそがヨガで練習したいことである。
例えば、呼吸。
人間は生まれてから死ぬまで呼吸をし続ける。
あまりにも当たり前のことなので、無意識に呼吸をし続けている。
ご飯を1週間くらい食べなくても、実はそう簡単に人間は死なない。
だけど、呼吸を1時間しないだけでも、人間は死んでしまう。
なのに、何を食べるか、いつ食べるか、どう食べるか、はしょっちゅう考えているのに、呼吸のことはあまり考えない。
この、「当たり前」だと思っていることを、「当たり前ではない」前提にしてみると、その意味やありがたさに気付くことができる。
人は、「病気」になって始めて「健康」に気付く。
それまでは「健康」が当たり前だと思っていたから、健康であることの意味やありがたさになかなか気付かない。
呼吸に意識的になってみる。
普段自分はどんな呼吸をしているのか。
鼻で、口で呼吸をしているのか。
吸った時におなかが膨らむのか。凹むのか。
吐いた時はおなかが凹むのか。膨らむのか。
長いのか、短いのか。
浅いのか、深いのか。
一定なのか、まばらなのか。
右の鼻の孔で呼吸しているのか、左なのか。はたまた両方の孔なのか。
そもそも呼吸をしているのか。止まっているのか。
どんな気分の時に、どんな呼吸をしているのか。
観察しだすと、今まで気づかなかった色んな事が見えてくる。
それが、自分を知るきっかけになる。
呼吸には潜在的な自分の思いが表れる。
アタマで考えるより先に、ココロが反応しているとき、それは呼吸に表れる。
意識的に観察してみると、かなりたくさんのことを無意識に行っていたんだとわかる。
そして、この呼吸を観察することが、自分を内観することの始まりである。
今、流行りの、「マインドフルネス」というのは、実はここがスタート。
「マインドフルネス」については、別の機会に改めて。
明日ももっと呼吸にフォーカスしてみようかな。