普段の無意識の領域を、意識的に見てみる。ということをお話ししました。
昨日は、無意識で行っている呼吸を意識的に行うとよいということ。
今日は、身体の動き、動かし方、に意識的になるということを考えてみましょう。
日常的な身体の動かし方に対して意識的になってみること。
実はそれが身体のゆがみを直していく第一歩なのです。
私たちは、普段の生活パターンや行動パターンによって、身体の使い方、動かし方というのがだいたい決まってきてしまいます。
例えば、利き手。毎回同じ手で箸を持ち、ペンを持つ。
テニスやバトミントンをする人。右腕が発達し、前腕の筋肉が盛り上がる。テニス肘と呼ばれる片方だけの関節の消耗が起こったり。
ゴルフをする人。身体の軸にフォーカスすることは多いものの、同じ方向ばかりにスイングすることで左右のバランスが違っていたり。
会社のデスクで、自分の右側に電話があり、肩で電話を挟みメモを取るので、右肩ばかり上げていることが多い。
家族の座る席が決まっていて、テーブルに対し真っ直ぐ座るのに、そこから斜めの位置にテレビがあるため、いつも首だけが少し斜交いになる。
こういった僅かな身体の動かし方に対して、日常生活の中では無意識であることが多いです。
そしてその動かし方のパターンが身体に染みついていくと、人間の身体は楽をしようと、同じ筋肉しか使わなくなってしまいます。それが何年も何十年も蓄積することによって、ゆがみとして表れてくるのです。
身体の筋肉は左右対称であると、快適に動かせますが、非対称だと少しずつ不快になってきます。
それを直すには、意識的に左右を均等に使うことから始めます。
テニスやゴルフをしている人なら、練習の際には、ラケットやクラブを持ち替えて、普段と反対のスイングをしてみることで左右の筋肉のバランスが保てます。
特にゴルファーには、練習に逆のスイングを加えることで飛距離が格段に伸びる方が多いので、とてもおすすめです!
歩き方や自宅の動線上の身体の動かし方、首を傾げるクセがある、など、普段の無意識の身体の動きに意識的になった上で、左右均等に使うことを意識することで、身体はより快適になります。
それでも自分では気付かないようなクセがあることもあります。
そこを客観的に見つけ、その方にとって最も快適な身体へと導く動き方をお伝えするのも、私たちヨガ講師の仕事だと、私は認識しています。