全く相対する事がら。
二極の端と端に存在する事象。
対極にあるものが、同時に同じ場所に存在する。むしろ混在する。
矛盾を孕んでいるように思えますが、実はこれが、私たち人間であり、ヨガであり、この世の森羅万象です。
陰陽を表す太極図
陽と陰
光と影
表と裏
男性と女性
右と左
太陽と月
火と水
動物と植物
外と内
攻と守
自由と安定
肉体と精神
真反対にあると思われる事がらですが、それは同時に存在するということを知っていれば、大概のことはうまくいきます。
それが私たちそのものです。
海外の飾りとか、こういったモチーフを目にしませんか。
一般的に身体を動かし、アサナ(ヨガのポーズ)をとるヨガのことを、「ハタヨガ」と言います。
「ハ」[Ha]は、太陽(陽)を表し、
「タ」[Tha]は、月(陰)を表します。
私たちは、「陽」の要素も持っているし、同時に「陰」の要素も持ち合わせている。
「表」があれば必ず「裏」があり、「光」が当たる部分があれば、同時に「陰」になる部分が出てくる。
一人の人間の中にも、「男性」性と「女性」性が存在する。(ジェンダーの意味ではなくね)
ヨガの練習をしている時。
「外側」にある「肉体」を使って、「内側」にある「精神」に働きかけている。
ポーズを取りながら、自分に「挑戦」し、同時に自分自身を「守る」力を高めている。
どっしりと下半身を「安定」させるから、上半身を「自由」に動かすことができる。
レッスン内では、「大勢」で同じことを練習しながら、自分「個人」に集中している。
すべては、相反する(と思われる)ものが、同居しているのだか、その極に振り切ってしまい、どちらかに傾くことは実は簡単。だが、それではバランスを欠いてしまう。
バランスが悪いというのは、往々にして問題を生む。
だから、バランスを取ることがとても大事。
そのために、真ん中(のあたり)、中庸を行く。
もちろん時には、極に行ってしまうこともある。
でもそれが悪いことなのではなく、自分の振り幅を知っておくためには、一度端っこまで行ってしまうということも必要。
それでこそ、自分というものがようやく見えてくる。
端っこを知り、真ん中に戻ってくる。
そしてようやく、自分の軸(正中)が見いだせる。